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内閣改造 拉致担当相留任で家族会は厚労相と兼務「懸念」

8/4(金) 7:55配信

産経新聞

 北朝鮮による拉致問題担当相は、厚生労働相となった加藤勝信氏が引き続き兼務する。拉致被害者の家族らからは「継続して問題に当たるのは評価できる」とする声の一方、「多忙な厚労相と兼務で余裕があるのか」との懸念も聞かれた。

 「全ての拉致被害者の方が帰ってくる日をぜひ実現したい。そういう思いをより一層強くしている」。3日夜、就任記者会見で兼務への懸念や拉致問題への思いを問われた加藤氏は、解決への思いを口にした。

 問題に進展がなかった拉致担当相としての約2年間を「忸怩(じくじ)たる思い。痛恨の極み」とした加藤氏は、老いや病に直面する家族の現状にも触れ「亡くなった方もいる。本当に一刻の猶予もならない」と語った。

 加藤氏の留任について、横田めぐみさん(52)=拉致当時(13)=の母、早紀江さん(81)は「拉致問題も国際情勢も先行きが見えないが、家族は高齢化して本当に時間がない。安倍晋三首相とともに、全被害者の救出までしっかり責任を持ち、引き続き問題に当たっていただきたい」と述べた。

 被害者の即時帰国を切望する家族の思いに反し、北朝鮮は核・ミサイル開発を加速し、国際的批判に態度を硬直化。米国は軍事行動も示唆し、朝鮮半島は緊迫している。

 増元るみ子さん(63)=同(24)=の弟、照明さん(61)は加藤氏が拉致担当相を継続することを評価する一方、「厚労相と兼務できるか疑問。交渉が高度な政治判断なら、首相直轄で素早く対処する部署の設置を改めて検討すべきだ」と指摘した。

 有本恵子さん(57)=同(23)=の父、明弘さん(89)は「北朝鮮への圧力は天が与えたチャンス。内閣改造に関係なく、拉致は安倍首相を中心に政府全体で本気で取り組まないと解決しない。この1年が勝負だ」と語った。

 救う会の西岡力会長は「兼務は激務かもしれないが、拉致問題をおろそかにせず、最優先に命がけで取り組んでいただきたい」とした上で「拉致担当相は予算獲得など表の仕事が中心。安倍首相の下、救出に向けた実務では拉致問題対策本部の役割がさらに重要になってくる」と強調した。

 特定失踪者問題調査会の荒木和博代表は「兼務が難しい局面があれば、拉致問題に特化した副大臣ポストなどを設けてほしい。われわれ民間が突破口を作るべく動かなければならない」と話した。




元の記事はこちら==>https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170804-00000089-san-pol

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